定型作業を完了するAI Agent

あれやって、次はこれをやって、それをその次に。順番に定型作業を進め、業務を完了させる、AI Agent

📌⚡️サマリー

  • 順番に処理するAI Agent(シーケンシャル)の話 — A→B→Cでバトンを渡す
  • どんな業務のケースに使えそうか例がある — 市場リサーチ、情報収集、レポート作成など
  • 曖昧な作業の説明コストを下げられる — 判断はAIが吸収して完了まで進む

いい感じのできばえ、実は細かな作業の数珠つなぎになりがち説

あれやって、これやって、今のこれを、次にここで、こうやって、ここをこのタイミングで、こうして、そこを、はいポーン!!! それを今度はこうして、よし要素がそろったし、 こっから2時間で作業しよう。

こういうこと、ありませんか?

毎週やってる。手順は決まってる。 手順は割と準備系や揃える整える系多め。 なんだかんだで2〜3時間かかる。

誰かに任せたいけど、 説明するのもめんどくさいし、 言葉にできない微妙に判断が必要なところもある。

そんな作業のタスクリレーを いい感じにやってくれるかもしれないAI Agent設計パターンがあります。

その名も、シーケンシャルです。


シーケンシャルとは

簡単に言うと「順番にやる」です

Agent A が仕事して → 結果を Agent B に渡す → Agent B が仕事して → 結果を Agent C に渡す → ...

たとえば、情報収集作業だと、

Aが情報集めてきて → Bが情報整理して → Cがレポート作成して → Dがルールを元にチェック作業して → Eがチェック戻しの修正作業して → Fが定型形式にデータを整えて→ Gがしかるべきところにデータ届けて → Hがデータを使う

情報収集の流れ

細かな作業の連携によって、中間成果物をつくり、最終成果物を生み出すパイプラインを、AI Agentが実行するようなイメージです。

参考情報

Googleが作ったOSSのAI Agentフレームワーク、Google ADKでは、シーケンシャルエージェントというものを説明してくれています。

"The SequentialAgent is a workflow agent that executes its sub-agents in the order they are specified in the list." (サブエージェントをリストで指定された順番に実行するワークフローエージェント)

👉 Sequential Agents - Google ADK

どんな業務に向いてる?

シーケンシャルエージェントは、こんなシーンに向いていると思います:

  • 手順と作業が決まっている - 毎回同じ流れでやる
  • 順番に処理する必要がある - 前の結果を次の処理で使用する
  • 入力内容は毎回違う - 入力形式は一緒でも、入力内容が毎回違う
  • 出力結果に一定の基準を設けている - ルールや基準が存在する
  • 最終のクオリティ担当者がいる - 正解は人間が決める

具体的には...

  • 市場リサーチや特定条件の情報収集
  • 作業手順やマニュアルがあるデータコンテンツ編集業務
  • 定期レポート作成
  • 大量の資料の整理やデータ加工
  • ルール・マニュアルをベースとした、チェック業務

従来の自動化システムは、最終成果物や作業内容が決定している、「決定論的」なシステムが多かったように感じます。

AI Agent は、曖昧な状態やケースを、確率論的な処理でいい感じに吸収しゴールに向かうことが得意です 成果物に対して必要な作業工程に内在する正解が渡されていないふわっとしたタスクや、ぼんやりした希望的最終成果物要件に対して、AIモデルがよしなに「確率論的な処理」を導き、作業を完了までを実行します。

従来(プログラミング関数)AI Agent
処理の性質決定論的確率論的
入出力固定柔軟
得意な処理正解がわかっている正解がわからない問いにも対応
例「このCSVをこの形式に変換して」「この情報から競合の強みを分析して」

「このCSVをこの形式に変換して」はルールで実行することができますが、 「この情報から、競合の強みを分析して」はどうでしょうか?

正解が事前に明確にはなっていない探索的問いです。 競合と業界を知り尽くしたからこその、個人の経験値や観点が質との相関が強く、 ルールではない、人間の嗅覚や判断を要する領域です。

AI Agentは、この正解のない問いに対して、「確率論的な精度の高い処理」で曖昧な状況に正解をみつけゴールに向かいます。

そして何より、今まで「誰かに任せたいけど、説明するのもめんどくさい」と思っていた あの暗黙的な説明コストを吸収してくれるいいやつになります。

曖昧さを吸収し、説明コストを下げる

従来の自動化と違う点の一つだと思います。

まとめ

  • シーケンシャルエージェント = 順番通りに処理をするAI Agent
  • 順番が決まってる定型業務の自動化に役立つ
  • 最終成果の正解や良し悪しは、人間が決めている。